2024年秋、三重県総合文化センター開館30周年を記念して、ニキ・ド・サンファル展が開催されることになりました。
この建物の広場には開館当初より大きなニキ作品「LA GRANDE TEMPERANCE(中庸)」が置かれており、地元の人々は「ナナちゃん」と呼んで親しんできたそうです。
展覧会のテーマは「ココロがうごく」「ミライをえがく」。
それは、芸術にはまったくの無関心だった下町の女将・ヨーコ増田静江が50歳にしてはじめてニキ作品と出会い、衝撃をうけ、やがて「日本の女性たちを元気にしたい」という思いをもってニキ美術館創設のために尽力した軌跡と重なります。
そして「わたしはテロリストになる代わりに、アーティストになった」
というニキの言葉にもある通り、彼女もまた「ミライ」をえがきつづけたアーティストのひとりでした。
教会、学校、家庭など、醜悪な面を暴き撃つことで社会と美術界に衝撃を与えた初期作品「射撃絵画」を経て、内省的な女性としての役割や偏見、差別に苦悩する「花嫁シリーズ」を発表。そして友クラリスの妊娠姿をみるうちに「とつぜん自由になった」ニキは、1965年に発表された「ナナシリーズ」で大きな評価を得ました。
そして、20年の歳月をかけてイタリア・トスカーナ地方に建設された「タロットガーデン」では、宗教や性別、年齢によらず休める理想宮として構想。その美しい姿を現在にもとどめています。
ニキの作品に見られる壮大な「魂の旅」は、きっと「ココロがうごく」を信じて進んだその集積物にほかならず、そんな人生にひょっこり顔をあらわしたヨーコ増田静江という女性・・・・・彼女が体現したのもまた、「ココロがうごく」は〈友情〉であり、〈人生〉であり、〈何にも変え難いあなただけのもの〉だったということでしょう。
さて。
現代にもどって2024年、秋。
版画を中心として立体とレリーフ、およそ130点からなる〈ニキワールド〉で、あなただけの「ココロがうごく」を見つけにきませんか?
みなさまのご来場を、こころよりお待ちしております。
「ニキ・ド・サンファル展」
会 期 8月31日(土曜日)~9月23日(月曜祝日) (休館日9月2日、9日、17日)
場 所 三重県総合文化センター 第1ギャラリー (三重県津市一身田上津部田1234)
開館時間 午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
観覧料 800円 高校生以下無料
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ニキ展 – 三重県総合文化センター開館30周年 (center-mie.or.jp)
↓↓↓◎その他イベントはこちら!◎↓↓↓
①「ニキとヨーコ〜下町の女将からニキ美術館を建てるまで〜」
☆ 2024年7月21日:13時から小ホールにて
☆登壇者:黒岩有希(元ニキ美術館館長)
☆場所:小ホール
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みえミュージアムセミナー特別編「ニキとヨーコ~下町の女将からニキ美術館を建てるまで~」|イベント詳細|生涯学習センター|三重県総合文化センター (center-mie.or.jp)
↓ PDFチラシはこちらからご覧ください
②上野千鶴子 講演会「ニキと私」
☆2024年9月14日:13:00から
☆登壇者:上野千鶴子
☆場所:中ホール
・・詳細はお待ちください・・